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表面伝達率の長波長放射成分を含むの値
Posted: Wed Oct 18, 2017 9:29 pm -1100
by Tom. Saeki
表面伝達率の設定で,熱伝達抵抗の次に「長波長放射成分を含む[W/m2K]」があります。
この値は,熱伝達率のうちの放射成分(放射熱伝達率)という理解でよいでしょうか。
なお,日本での計算では,外表面の放射熱伝達率は5.1W/m2Kが用いられる場合が多いようです。WUFIデフォルト値の6.5W/m2Kは,どのような根拠で決まっているのでしょうか。
Re: 表面伝達率の長波長放射成分を含むの値
Posted: Sun Oct 22, 2017 11:25 pm -1100
by eri
6.5 W/m²K は、IBPで行った実測に基づいています。
検証のまとめはこのリンクからダウンロードできます(ドイツ語ですが)。
https://www.ibp.fraunhofer.de/content/d ... rt/109.pdf
この資料の中のグラフは、実際に外気にさらされている建物の表面で、表面伝達率を測定した結果を、風速依存で示したものです。長波長放射成分は風速に依存しないので、黒い実線(Konvektion + Strahlung(Luv und Lee) = 対流成分(風上および風下) + 放射成分) と、 破線(Konvektion=対流成分、風上)の差が、約6.5 W/m²K で、これを放射成分として、WUFIのデフォルトとして与えてあります。
表面熱伝達率の長波長成分は、実際には、建物の表面温度や周囲の長波長の授受が行われる環境(密な住宅街か、田舎の一軒家か、、、など)にもよりますので、日本で一般的に使用されている値を用いて計算するのも良いかと思います。